深海の青は、静かな記憶を連れてくる。
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幼い頃から、私は水の中から見る世界が好きでした。
どちらかと言えば家庭環境が複雑な幼少期。
逃げ場はお風呂。
苦しい時や寂しさに駆られる時、
そっとバスタブの中に沈む。
耳の奥で世界の音が遠ざかって、
“ぼこっ”“ゆらっ”と、水だけの音になる。
こんにちは、ゆやのです♪
あの瞬間だけは、
誰にも邪魔されない深海に潜っているみたいで、
不思議と心が落ち着いたんです。
だからなのか、
今でも海を見ると安心します。
深く青い色。
光が届きそうで届かない場所。
静かなのに、どこか力強い世界。
今回の “38kt Rich Majorelle” を見た時、
真っ先に思い出したのは、そんな記憶でした。
“ITS NOT HYPE”
Hype(ハイプ)という言葉があります。
簡単に言うと、
実際の価値以上に“盛り上げて欲しくさせること”。
話題を作って、
限定にして、
SNSで拡散されて、
行列ができて、
さらに欲しくなる。
今の時代、
よく見る流れですよね。
Leicaの元CEOは、
こんな言葉を残しています。
“We do not create scarcity. Scarcity happens.”
「私たちは希少性を作らない。結果として希少になる。」
店主は、この考え方がすごく好きなんだと思います。
人気だから増やす。売れるから横展開する。
それ自体を否定したいわけじゃない。
でも、
“たくさん売れる”と、
“本当に欲しいと思ってもらえる”は、
似てるようで少し違う。
そんな感覚を、
昔から持っている人だなと感じています。
Majorelle Blue
今回の38kt Rich Majorelle。
名前にも入っている
“Majorelle Blue”
モロッコの強い日差しの中でも負けないように生まれた、
鮮烈な青。
イヴ・サン=ローランが愛した色としても有名です。
もともとは、フランスの画家ジャック・マジョレルが生み出した青。
その後、
イヴ・サン=ローランがマジョレル庭園に魅了され、
荒廃しかけていた庭園を買い取り、
残したことでさらに有名になりました。
ファッションデザイナーなのに、
服だけじゃなく、
“色そのもの”を守った人。
なんかそれって、
すごく美しいなと思うんです。
流行って、
本来どんどん消費されていくものだから。
でもその中で、
「この色は残したい」
って思う感覚。
店主が時々話す、
“未来のアンティーク”
にも少し近い気がします。
新しいのに、
どこか昔からあったみたいな存在。
ただ派手な青じゃなく、
記憶に残る青。
でも私は、
この色を見ると庭園というより、
深海を思い出します。
静かで、
少し冷たくて、
でも妙に落ち着く青。
水の中って、
音が少し籠るじゃないですか。
揺らぎのある水面を見ながら聞いた
子どもの頃のあの感じに似てるなって。
深く潜る人の話
深海へ潜る世界記録の映像を見たことがあります。
酸素ボンベも使わず、
真っ暗な海へ潜っていく人たち。
正直、
なんでそんなことするんだろうって思ってました。
命がけだから。
でも、
ある人がこんなことを言っていて。
「深く潜るほど、静かになる」
その言葉だけ、
ずっと残ってるんです。
今って、
毎日いろんな情報が流れてきて、
気づいたらずっとスマホ見てたりする。
便利なんだけど、
頭の中はずっと騒がしい。
だからなのか、
最近は“静かなもの”に惹かれます。
38kt Rich Majorelle
このモデルも、
最初から量産するつもりだったわけではありません。
Mother of pearl の材料がなくなったこと。
試験的に仕入れていたこの青い材があったこと。
そして、
38灯ナイトで、
たくさんの38ktファンの方のコレクションを見たこと。
いろんな偶然と店主の気まぐれが重なって、
ようやく形になった灯りです。
だから、
“Hypeだから作った”
とは少し違う。
むしろ、
タイミングとか、
気持ちとか、
そういう曖昧なものが重なって生まれた感じ。
カルマストアらしいなと思います。
静を楽しむ
キャンプで使うのも絶対かっこいいと思う。
でも個人的には、
家で全部の電気を消して、
この灯りだけ眺めてみてほしいなーって。
疲れた夜とか。
ちょっと一人になりたい時とか。
陰と陽で言えば、陰を楽しむ時間になるはず。
深海みたいなこの青は、
不思議と気持ちが静かになると思うから、きっと持ち主に寄り添うと思うんです。
だから、単体でぜひ使ってほしいな。