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消えゆく素材を新たな形で—鼈甲の輝きをLEDに込めて
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こんにちは♪ゆやのです♪
もうずいぶん前から取り組んでいた38exploreさんとの、別注「MIYABI」がようやく形になりました!
前回の38kt the rich「Celluloid “mother of pearl”」に続く第2弾。
Instagramのオフィシャルページや投稿、ストーリーでもちょこちょこ現れては消え、、いったいいつ発売されるの?と思っていた方も多いかと。
「別注」させていただくということで、これまで以上に長く長く時間と検証を重ね、丁寧に商品開発を行ったので少し紹介させてください。
きっと愛着をもって、欲しくなってしまうはずです♪
五千年を灯りに閉じ込める 〜鼈甲とセルロイド、時を超えたデザイン〜
鼈甲(べっこう)って、実は紀元前三千年から使われているんです。
古代エジプトでは装飾品に、中国では高級工芸品に、日本では江戸時代から櫛や簪(かんざし)として愛されてきました。時代を超えてなお人々を魅了し続けた素材——それが鼈甲です。
この美しさに惹かれた歴史上の人物も多く、ナポレオン・ボナパルトは鼈甲製の眼鏡を愛用し、マリー・アントワネットも鼈甲のアクセサリーを好んだと言われています。でも、現在ではウミガメの保護が進み、本物の鼈甲を使うことはほぼ不可能に。
そこで登場したのが「セルロイド」。
19世紀後半に開発されたこの素材は、鼈甲を再現した初めての合成樹脂です。軽くて加工しやすく、美しい透明感を持つセルロイドは、装飾品や眼鏡フレームなどに広く使われてきました。
しかし、セルロイドは燃えやすく扱いが難しいことや、プラスチックが登場したことで、日本国内では製造が縮小。
現在では国産セルロイドを手に入れることはほぼ不可能になっています。
歴史の中から消えゆく素材。その二つを融合。
燃えやすいセルロイドを、現代のLEDという安全な光を使うことで蘇らせることができる。現代だからこそ、再現可能なプロダクトというところに魅力を感じていただけたら・・・。
今回CALMA STOREでは、この鼈甲の魅力をセルロイドを使用して、新しい形で蘇らせることにしました。
プラスチックと向き合う
CALMA STOREでは、できるだけプラスチック製品を減らす方向で進めています。ただ、すべてを排除し毛嫌いするのではなく、「長く愛せるもの」「所有する喜びを感じられるもの」を提案することも大事だと考えています。
「38kt tortoise」は、使い捨てではなく、手元に置いて大切に使いたくなるようなプロダクト。プラスチックの可能性を追求しつつ、過去の美しさを未来へつなげる——そんな想いで生まれました。
38kt tortoise 〜鼈甲柄を灯りに宿す〜
伝統的な鼈甲の美しさを、現代の技術でLEDランタン「38kt Skeleton」に落とし込む。それが「38kt tortoise」です。
最初は通常の38ktのボディのプラスチックに鼈甲柄をつけようかと考えましたが、なんだかしっくりこない。
鼈甲特有の立体感や奥行きが出せず、試行錯誤を重ねました。そんな時、38研究所を訪れた際に偶然見かけたスケルトン仕様の試作品。その透け感と光の濃淡が鼈甲の雰囲気にぴったりだとひらめき、無理を言って試作をお願いしました。
製作の中で大切にしたのは、スケルトンの特性を最大限に活かすこと。ボディとキャップ部分では色の濃さを使い分け、光の透け具合を計算しながら、どこをどのくらいの濃淡で染色するのかを徹底的に検討しました。
スケルトンは中が丸見えになるため、内部の見え方まで考慮し、いちばん鼈甲として「粋」だと思える色合いを探り続けました。
また、通常の38ktのボディには波模様がありますが、今回はあえてフラットなデザインを採用。光の透過具合を調整するために何度も試作を重ね、ちょうど良いバランスを見つけました。こうして、先人たちが愛した鼈甲をCALMA STOREらしく本気で再現することに成功しました。
照明としてのMIYABIの魅力を引き出す
これまでのMIYABIのコラボの数々を見ると、お互いのロゴを入れてブランドを前面に出すものが多かった。絶大な人気を誇るアウトドアブランド「38explore」の懐をお借りする。それは我々からすると誇らしく憧れに近づけたという錯覚をももたらす。もちろん、尊敬する方を目標にするのは間違いでもなんでもない。
でも、CALMA STOREが求めるのは、価値観の融合。ロゴはなくても愛される「MIYABIそのものの価値」を大切にしたい。手に取った人に渡るのは私たちの名前ではなく、「その物」なのだから。
物の価値に名前がついていけば、それが満点ですけどね(笑)
「38kt tortoise」では、照明としてのMIYABIの魅力とポテンシャルを引き出すことに真剣に向き合いました。鼈甲の持つ柔らかな色合いや、スケルトンならではの光の演出を活かし、ただのデザインではなく、照明としての新たな表現を生み出すことにこだわりました。
どうでしょうか・・・。今までのご存じの数々のあかりを覆すことはできているでしょうか?
CALMASTOREが考えるのは「時を超えても愛されるもの」
人も物も歳をとる。
これを手に取ってくれた人がいつかキャンプに足が向かなくなったとしても、「38kt tortoise」ならば、隣で寄り添い照らしてくれる灯りになってくれるといいなと思っています。
他のコラボMIYABIとは違い、キャンプサイトで派手に主張はしてくれませんが、、、この制作秘話を読んでくださっているあなた自身を照らす灯りにはなり得るかと思います。
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